レザー皮革の知識解説ページ

いったい、「革」とはどんな素材でしょう?
「皮」と「革」。実は、これらの言葉は、まったく別の意味をもっています。「皮」(skin、hide)は、生き物の皮膚のことで、「革」(leather)は、こうした生き物の皮を腐らないようになめした素材のこと。したがって、靴や鞄、ウェアなどに使われる素材の場合、「革」と表記するのが正しいのです。
高級ソファからウェア、靴、バッグ、財布小物まで広く使われる素材「革」。
せっかくの革製品を楽しむのなら素材としての「革」について、ここで知っておきましょう。

●エキゾチックレザーのいろいろ、まずはワニ革から

最近、若者を中心に非常に人気が出てきたのが爬虫類を主とするエキゾチックレザーです。その代表が、ワニ革。種類としては、
①クロコダイル
②アリゲーター
③カイマン   があります。
なかでも一番良質なワニ革として人気があるのがクロコダイル。高級バッグやベルトに用いられるのはご存知のとおりです。。

いろいろな牛革

カーフとキップの違い

●クロコダイルについて

高級革の王様。腹部のきれいな四角形の模様を竹符といい、これが美しく左右対称に整然と並んでいるものほど高級品となります。この腹革は上品な雰囲気を漂わせるので高級バッグや財布に用いられます。
一方、背革(ホーンバック)は凸凹部分の硬質な骨が荒々しい迫力を感じさせるので、最近では若い人を中心に、ハーレーのバイカーなどに人気があり、いろいろなアイテムに使われています。
ビザールクイーンでも、このクロコのハードな質感を生かして、クロコの本物の感触を味わえるような商品を開発中です。通常の規格は35-40cmの腹幅ですが、1/6スケールに合うように何とか15-18cmの特注サイズになるように、トルコの専門業者に頼み込んで正真正銘のクロコダイルをゲット。本物を1/6フィギュアの世界にお届けします!

●トカゲ革について

ワニ革に次いで、よく使われるエキゾチックレザー。トカゲ革のかわりに、リザードとも呼ばれます。輪の模様のあるウロコが特徴的なリングリザードが有名。一般的には、時計のベルトなどによく使われます。

トカゲ革

バイソン蛇革

●ヘビ革について

エキゾチックレザーとしては、クロコに負けないくらい人気があるのが、ヘビ革です。独特の模様があるダイアモンドバイソンというニシキヘビが菱形模様がきれいで、丈夫であることから使われます。通常、3m前後あります。
背中のダイアモンド柄を使うときは腹開きで、写真の赤のように、お腹の部分のウロコ形状を使うときは、背開きにします。ビザールクイーンでも、このハードなバイソンの質感を生かして、ぜひ使いたい素材です。!

●ダチョウ革について

オーストリッチ、いわゆるダチョウの革のことです。ボツボツとした突起に独特の風合いがあり、また脚の部分は、爬虫類のウロコのような模様があります。鳥類の中で、唯一の革素材。重厚な雰囲気から高級品の素材として、ブランド品のバッグなどに使われます。

オーストリッチ革

ヌメ加工

●主な仕上げ加工…ヌメ加工

最後に仕上げ加工についてお話ししましょう。いままで、述べてきた各種皮革をどのように仕上げるかによって、同じ素材でも、その質感や雰囲気が大きく変わります。
まず、ヌメ加工という、素仕上げの加工方法が代表的です。仕上げ剤や染料などをいっさい使わずに仕上げたもの。使い込むほどに、新品時の薄いアイボリーから、経年変化(エイジング)を経て飴色に変色して艶がでてきます。
ルイヴィトンのバッグのショルダー部分に使われているので、ご存知の方も多いでしょう。

●アニリン仕上げ革

ビザールクイーンでは、実物同様、ハイヒールやブーツの中敷インソールにイタリア産のヌメ革を使用しています。
②アニリン仕上げ革…これは、銀付革で、革本来の銀面模様を生かすために顔料を含まないアニリン染料で透明感のある仕上げ染めをした革のことです。表面がきめ細かでソフトな感触をもちます。  靴甲革やバッグなどに広く使われます。
ビザールクイーンでは、上記のハイヒールなどの甲部に、使用しているベビーカーフがこの仕上げをした革です。。

アニリン染め

エナメル加工

●エナメル革について

③エナメル革…革の表面にウレタン樹脂を塗布してツヤツヤの光沢のある革に仕上げたもの。礼装用の紳士、婦人靴に使われます。
ビザールクイーンでは、エナメル素材はビザールの世界を表現するうえで、絶対不可欠のものですからタンナーに特注で加工を依頼しています。以上のほかにも、仔牛の革の裏側を毛羽立たせた
スエード革、種々の形をプレスした型押し革、表面を縮れさせてシボを強調したシュリンク革、オイル等をしみこませたオイル革などがあります。