内部の関節構造を知って、理由を納得!
さて、正しい回転操作の方法はわかりましたが、そこで気になったのがその理由です。
HOTSTUFFホットスタッフボディの場合、肩と股関節の構造は、腕や足の関節軸に、関節角度保持用の固定ギアが連結されているリンク方式なのです。そして、軸とギアが外れないように肩はスプリングで、足は板バネで押し付けることによって、ギアが噛み合いロック状態になります。このおかげで、私たちが任意のポーズに肩や股関節を位置決めした角度を保持できるわけです。
ですから、角度を変える、つまり回転させたいときは、いったん、このロック状態を解除しなければなりません。ギアが噛み合ったまま、回転させると、ギアを磨耗させることになり、また逆に、ギアのロックする力の方が強いと、関節軸の方が負けてしまい折れてしまう危険性があるわけです。
●誤った回転操作を行なうと、関節軸が折れます!
したがって、このギアのロック状態を解除する方法は、下図のように各関節を押し込むことで、ギアが押し出されロック解除となるわけです。ただし、スプリングなどの関節パーツにシリコンゴムがどの程度入り込んでしまっているかが個体によってかなりバラついているので、押しにくいものや押しやすいものなど差が出ます。
●肩の関節パーツのロック解除
●股関節パーツのロック解除
足の部分は中央板バネで押さえます。青丸印のロックギアが押し出され解除状態に。
押す場合のコツとしては、前項の写真のように親指と中指~小指で腕または足を持ち、肩関節の場合は、人差し指で関節を押すようにします。いっぽう、股関節の場合はかなりシリコンゴムの厚みからくる抵抗が大きいので人差し指では押しにくいかもしれません。その場合は、親指で前項の写真のように、まっすぐ関節軸を押すようにして慎重に回転させるようにすると良いと思います。